そもそも酒の種類によって肝臓への負担はちがうの?

一口に「酒」といっても、日本酒(清酒)、ビール、ウイスキー、ワインなど、種類はいろいろありますが、アルコールが含まれているという意味ではどれも同じです。

それでは、酒の色や風味のちがいはどこからきているかというと、たとえばフーゼル油などのような爽雑物の微量成分のちがいなどからきているのです。

その他、ワインには鉄が含まれていて、独特の味をかもし出しています。
アルコール以外に含まれている微量成分は肝臓に何か影響があるのでしょうか。

ワインの産地であるフランス人は世界一酒を飲む国民です。
まるでお茶代わりにワインを飲んでいて、エタノール(エチルアルコール)にして国民一人当たり1年に12リットルくらい飲んでおり、日本人の6リットルの約2倍です。

そのため、フランス人にはアルコール性肝硬変が非常に多い。

しかも鉄が沈着するヘモクロマトーシスなども多い。
これはワインに含まれている鉄の作用が原因ではないかともいわれています。

しかし結局のところ、酒と肝臓の関係を考えるとき、酒に含まれているフーゼル油や鉄などの微量成分の含有量の差は問題にする必要はありません。
問題になるのは、あくまでも摂取アルコール量です。

フランス人にアルコール性肝硬変が多いのも、ワインを大量に飲むためにアルコールの摂取量が多いからです。
また、アルコールはエネルギーになることも忘れてはなりません。

日本酒一合はおよそ200カロリーになります。
同じアルコール量にすると、ビールは220カロリー、ウイスキーは180カロリーとなります。

同じアルコール量だと、ビールがいちばんカロリーが高く、3つの中でいちばん低いのがウイスキーということになります。

「私は糖尿病でカロリー制限を医者に命じられています。だから、日本酒をやめてウイスキーにしました」という話をよく聞きます。

なるほど、日本酒には糖分が多く、ウイスキーには少ないから、当然カロリーも少ないだろうと考えてのことでしょうが、実際には、その差はわずか一割でしかありません。

だから、このカロリー差というのもあまり気にする必要はありません。

やはり問題になるのは、飲む量です。

いくらウイスキーが日本酒より低カロリーだからといって大量に飲めば同じことです。

したがって、酒の種類によって肝臓への影響が異なるということではなく、
あくまでも摂取アルコール量が問題になります。

プロフィール


サイト管理人:藤田 正
某病院につとめる中年男性。
みんなで楽しくお酒をのむことが大好きです。

お酒にまつわるちょっと怖い話や、
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