肝硬変の治し方~重度でも自覚症状はでない

肝硬変は自覚症状がないのが普通です。

断酒、栄養補給、休息を守ってください。

 お酒を飲みすぎると肝硬変になりますが、日本酒に換算して五合以上を10年以上飲むと肝硬変になるといわれています。

実際に肝硬変になった人の統計をとってみますと、そういう人が多いのです。

 10年というとずいぶん長いように思われますが、25歳から飲みはじめて10年といえば35歳ですから、あっという間です。

酒飲みの30代、40代は要注意ということになります。

10年以上飲んでいると思われる人は、そろそろ肝臓のチェックをしておいたほうがよいでしょう。

 それでは五合以下なら安心かというと、必ずしもそうではなく、三合なら16、17年で肝硬変になるとされています。

つまり、それまでに飲んだアルコールの総量が肝硬変をつくるうえで大きく関係しているわけです。

 ところで、肝硬変になっても意外と自覚症状のない場合があります。

とくに初期の場合はそうです。ですから、肝硬変と診断されて驚くことがよくあります。

肝臓というのは沈黙の臓器といわれるくらいで、悪くなってもあまり痛みを感じません。

心臓みたいにドキドキすることもありません。

そのため、なかなかわからないのです。

 逆にいえば、肝臓病は検査をしてはじめてわかるものだということがいえます。

ですから、たとえ自覚症状がなくても、ある年齢になったら定期的に検査をしたほうがいいというのは、そういう理由からです。

血圧や心臓、胃などは割に自覚症状がありますから、調べなさいといわれなくても自分で心配になって調べにいきます。

ところが、肝臓は少しぐらい悪くなっても痛くもかゆくもないので、つい遅れがちになることがあります。

 では、本当に悪くなるとどういう症状が出てくるのかといいますと、黄疸になって眼が黄色くなります。

お腹に水がたまって腹水という症状が出てきます。

そして、足にもむくみが出てきます。もっとひどいときには、食道にできた静脈瘤の破裂によっていきなり血を吐くこともあります。

こうなってしまってからでは、治りも遅くなります。

ですから、肝硬変というのは自覚症状のない初期に見つけることが大切で、早ければ早いほど治すのも楽であるし、また治しやすい状態にあるといえます。

 一般に肝硬変といいますと、相当に病状が進んでしまっている状態だから、もう治らないのではないかと思われているようです。

「肝硬変になったらもうおしまいだよ」ということをいう人がよくいます。

昔は肝硬変になると二、三年で亡くなった方もおられましたが、今日ではそんなことはありません。

二〇年以上も楽しく社会生活を送っている人はざらにいます。

 とくにアルコール性の肝硬変は、ウイルス性のものとちかってタチがいいのです

。肝硬変になりますと、肝臓は小さく縮んで硬くなってしまいますが、アルコール性の肝硬変は意外にそれほど小さく硬くなったりはしません。

しかも、原因はアルコールであることがはっきりしています。したがって、アルコールをやめることによって、意外によくなります。

アルコール性肝硬変は決して治らない、恐ろしい病気ではありません。

 さて、アルコール性肝硬変と診断されたときの対策ですが、まずもっとも大事なことはお酒をやめることです。

これができなければ治癒は望めません。次に大切なことは、お酒を飲んでいた人は栄養不良になっていることが多いので、栄養を十分にとるようにすることです。

三番目には、過労にならないようにすることで、自分の体力の七か八の生活をする、腹八分目の生活をすることです。

さらに、食後は必ず三〇分から一時間は横になって休むことが大切です。

 この三つが肝臓にとって好ましい生活といえるでしょう。

プロフィール


サイト管理人:藤田 正
某病院につとめる中年男性。
みんなで楽しくお酒をのむことが大好きです。

お酒にまつわるちょっと怖い話や、
安全なお酒の飲みかたを紹介させていただきますので、
ビールを片手に楽しく読んでいただけたらと思います。