10年間酒を欠かさないと肝臓が弱って朝、酒くさいし、体も疲れやすくなってしまいます。
肝臓が弱っている恐れも。10年ひとくぎりで飲み方を変えてみましょう。
10年間もお酒を一日も欠かさなかったということは、体も健康であったということであり、習慣を守る意志の強さとやめられないという意志の弱さをあわせもち、お酒を購入する金銭的裏づけに恵まれたということでしょう。
日本酒にして何合ぐらいを飲んでいたのか不明ですが、三合以上でしたらそろそろ10年ひとくぎりで、このへんで飲み方を変えてみるべき時期です。
三合五年以上でアルコール性脂肪肝、五合一〇年以上でアルコール性肝硬変になるといわれていますが、これには個人差もあります。
そのとおりにすぐ肝硬変になってしまう人もあれば、一生飲んでも八〇歳以上の長寿をまっとうする人もいます。
こういう人は不思議な人で、横山大観などは毎日一升以上のお酒をご飯代わりに飲み、それだけだったと伝えられていますが、八九歳の長寿をまっとうしました。
こういうスーパー人間であれば幸せですが、そうではない並みの人間でしたら、並みの人間がどういう飲み方をしたらどうなったかを考えて、対策を立てるということになるでしょう。
朝まで酒くさいということは、酒が完全に分解されずに残っているのでしょうし、昔は朝ま
で残らなかったのであれば、肝臓が悪くなっています。
なんとなく体がだるいというのも症状の一つかもしれません。
ところで朝、なんとなく体がだるいという症状には、お酒や肝臓だけでなく、他にも原因のあることがあります。
たとえば低血圧症です。
低血圧の人は朝、なかなか起きられず、いつまでも寝ていたいと思い、無理して起きても頭がボーツとして体に力が入りません。
手をにぎってもはれぼったく、顔を洗おうとしても水道の蛇口をひねったのはいいが、永の流れるのをただ眺めているだけというような状態です。
午前中は仕事にならず、午後になるとややもち直し、ちょうど会社の終わる頃になると元気になる。
赤い灯、青い灯を見ると心が浮き立ち、夜ので一時頃になると、まさに最高潮となり頭もさえ渡ります。
ところが、高血圧の人はこれとまったく反対です。
どうも人間はこの二つのどちらかのタイプに属しているようで、一般的には低血圧人間が圧倒的に多いのが事実です。
低血圧タイプに属する人であれば、朝はだるく、とくに春や夏は一層血圧が下がりますから、とくにだるく感じます。
このためならばあまり気にすることはありません。低血圧の人はいろいろ症状はありますが、血圧の高い人よりは長生きできるものです。