みそには肝臓の機能を高め、ガンを予防するすばらしい効果があります。
日本が誇る代表的な発酵食品の一つにみそがあります。みそは、味、香り、そして栄養面からいっても、実にすぐれた食品です。
みそには、タンパク質をはじめ、ビタミンやここ不ラルが豊富に含まれているだけでなく、みそ独自の有効成分も多く含まれています。
そのため、みその健康効果については、これまでも数多くの研究がなされてきました。
その一つに、みそのガン予防効果があります。
かつて、食塩は細胞の変異を引き起こして、胃ガンの原因になると考えられていました。
この理屈からいえば、食塩を多く含むみそ汁を毎日とっている人には胃ガンが多いという仮説が成り立ちます。
しかし、国立がんセンター研究所でよって行われた全国的な調査結果は意外なものでした。
みそ汁を毎日飲む人ほど胃ガンによる死亡率は低かったのです。
また、みそ汁を毎日とることで喫煙者のタバコの量が減り、胃ガンの死亡率が大幅に低くなることもわかりました。
しかも、タバコは吸わないがみそ汁を全く飲まないという人より、タバコは吸うがみそ汁も毎日飲むという人のほうが胃ガンの死亡率は低いのです。
私たちの体には、毎日のように発ガンの原因となる発ガン物質が入り込んできます。
それでも、すぐに細胞がガン化しないのは、肝臓に備わった解毒の働きのおかげです。
言いかえれば、この肝臓の機能を高めることがガン予防の一つのカギとなるのです。
東京農業大学の実験によれば、発ガン物質が体内に吸収されているときに同時にみそをとると、肝臓の解毒の働きが高まり、ガン予防に役立つことがわかっています。
現在、ガンは日本人の死因の第1位を占める病気です。私たちは日常の食生活にもっと関心を払って、予防に努めていかなければなりません。
すばらしい働きを持つみそを、みそ漬けや、みそ汁などで毎日の食卓に大いに利用し、1日に少なくとも1~2回は口にするように心がけましょう。
こうした食品は、日常的に継続して食べることがたいせつです。