アルコール性肝障害は性別によってなりやすさが違う!

アルコール性肝障害のなりやすさは体格ではなく性別によって違い、生まれつきの肝臓の酵素の働きが影響します。

アルコールの適量が体格によって違うということはあまりいえません。

小柄な人でも大酒飲みだったり、体は大きいけれど飲むとすぐに赤くなってお酒にうといという人は、あなたの周りにもいるのではないでしょうか。

ところが、性別はアルコールの適量と関係があります。

確かに女性でも酒豪がいることはいます。

しかし、女性のアルコール性肝障害の発生年数は男性より10才以上若く、また、少ない飲酒量、短い飲酒期間で起こることからも、一般に女性は男性にくらべてお酒は弱く、女性の適量は男性の半分と考えてよいでしょう。

これは、女性ではアルコールを分解する酵素の働きが男性より低いためで、特に生理前にはふだん以上にこの力が弱く酔いやすい傾向があります。

このことも、女性がお酒に弱いとされる理由の一つです。

もちろん、お酒に強いか弱いかは性別だけでなく、遺伝的に生まれつき持っている酵素の違いが影響します。

私たちが飲んだアルコールは、その約90%が肝臓に運ばれて分解・処理されますが、そのほとんどは、次のようなプロセスで行われます。

まず肝臓のADH(アルコール脱水素酵素)の働きでアセトアルデヒドに分解され、さらに、このアセトアルデヒドは、ALDHテセトアルデヒド脱水素酵素)の作用で酢酸に分解されます。

この酢酸は、筋肉など全身の組織に運ばれ、最終的には炭酸ガスと水に分解されるのです。

ALDHという酵素には、血液中のアセトアルデヒドが高濃度にならないと働かない1型と、低濃度でも働く2型があります。

日本人の約半数には生まれつき2型がありません。

このタイプの人は、有害なアセトアルデヒドを速やかに分解できないため、少量のお酒を飲んだだけでも、すぐに赤くなり、悪酔いもしやすいのです。

こうしたことから、男性でもお酒に弱い人もいれば、女性でもお酒に強い人もいることはいるのです。

なお、持って生まれたALDHという酵素のタイプは、人種によっても違いが見られます。

2型のALDHを必ず持っている欧米人は、全体の約半分しかこの2型を持っていない日本人よりお酒が強いといえます。

プロフィール


サイト管理人:藤田 正
某病院につとめる中年男性。
みんなで楽しくお酒をのむことが大好きです。

お酒にまつわるちょっと怖い話や、
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