肝機能低下のサインを精密検査で調べる4つの基準とは?

精密検査で肝機能低下の状態がチェックでき、肝臓の病気も早期発見できます。

一般に行われている各種の健康診断の血液検査では必ず肝臓の働きを調べ、その結果を数値で示します。

ただ単に数字を眺めていても、何のことだかさっぱりわかりません。

平均的な値(正常値・基準値)を知ってこそ、自分の異常が発見できます。

以下に、肝機能の異常を調べる主な検査とその4つの正常値、また疑われる病気を説明しておきます。

これを参考に、検査結果を毎日の肝臓の健康管理に十分に活用しましょう。

GOT(AST)、GPT(ALT)

最も一般的な肝機能の検査です。

GOT、GPTはいずれも、肝臓でアミノ酸がつくりかえられるときに働く酵素の仲間で、肝臓がおかされ肝機能が低下すると、壊れた肝細胞から血液中に漏れ出します。

GOT値、GPT値が高い場合は、肝炎や肝機能障害が疑われます。

血清総ビリルビン

肝臓病に特有の症状の一つに、皮膚や白目が黄色くなる黄疸があります。

これは、ビリルビンという黄色い胆汁色素が血液中に過剰に流れ出て起きます。

この血清中のビリルビン濃度は1.5mg/ml以上が異常値で2.5mg/ml以上になると、はっきりと黄疸があらわれます。

肝炎や肝ガン、また胆道のガンや胆石などになると、この数値が高くなります。

アルカリホスファターゼ(ALP)

アルカリホスファターゼは、体内のあらゆる臓器や組織にある酵素です。

特に肝臓や胆管などの細胞膜に多く存在しています。

このため、これらの臓器に障害があると、細胞膜のアルカリホスファターゼが血液中に流れ出し、高い値を示します。

またアルカリホスファターゼは肝臓から胆汁中に排出されるので、胆石や胆ガンなどで胆汁が滞ると胆汁から血液中にあふれ出てきます。

骨髄にも含まれているので、骨の病気でも高値になることがあります。

γ-GTP(ガンマーグルタミルートランスペプチダーゼ)

γ-GTPは肝臓、腎臓、牌臓、騨臓などに含まれている酵素で、その数値(濃度)はアルコールと相関関係があります。

このため、アルコール性肝障害の予防や早期発見、診断にはこの検査が欠かせません。

また、閉塞性黄疸などの病気で肝臓の中で胆汁の流れが悪くなると早期に異常値を示します。

この数値が80IU/lで以上になると、アルコール性肝障害や閉寒性黄疸の疑いが強くなります。

ただし、お酒を飲む人は、飲まない人より平均20IU/l前後高いと考えてください。

薬(漢方薬も含む)を飲んでいる場合も高くなることがあります。

病気のサインを見逃さずに精密検査を受けよう

肝臓は「体の化学工場」ともいわれるように、きわめて多くの働きをしています。重要なものをあげれば、

①体を構成する夕ッパク質をアミノ酸から合成する、

②グリコーゲン(ブドウ糖の貯蔵形)やビタミンなどを蓄え、必要に応じて血液中に放出する、

③アンモニアやアルコールなど体にとって有害な物質を分解、解毒する、

④脂肪の消化・吸収を助ける胆汁をつくる、

などです。

このように重要な働きをしている肝臓は、肝細胞がかなり広範囲に壊れても、残りの細胞が肝機能をカバーするため、本人の自覚症状がないまま病気が進行してしまいがち。

気づいたときには肝硬変などの重篤な病気が進行しているケースはまれではありません。

プロフィール


サイト管理人:藤田 正
某病院につとめる中年男性。
みんなで楽しくお酒をのむことが大好きです。

お酒にまつわるちょっと怖い話や、
安全なお酒の飲みかたを紹介させていただきますので、
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