急性アルコール中毒の種類は2つある???

”アル中”と”急性アルコール中毒”とは同じ意味で使われる事が多いのですが、この2種類は全く違う症状が出ます。

アル中 →「依存症」
急性アルコール中毒 →「中毒」

です。

よく、お酒やれられない人のことをアル中と呼びますが、それは間違いお酒を飲まなくなったら手が震えるなどの禁断症状がでてきてしまう症状を「アルコール依存症」。

1リットルのビールをイッキ飲みした時などに、体内での分解が間に合わず血液中のアルコール濃度が気絶するほど高まってしまう症状を「アルコール中毒」といいます。

このように2種類の症状はひとくくりに呼ばれる事が多いのですが、意味は全然違います。

依存症 → 年中酒を飲んでて禁断症状が出る → 精神病院へ

中毒 → 解毒作用が間に合わず血液アルコール濃度が致死量へ → 仲間に救急車を呼んでもらう

というわけで、アル中は種類がいくつかあるあわけではなく、呼び方がごっちゃになってしまっているだけです。

急性アルコール中毒になったらどうするか

まず安静にさせるが、手足が冷たく呼吸が不規則なら入院させる。

急性アルコール中毒のひどい場合には、すぐ病院に運ぶことです。
さもないと死亡することもあるからです。

ここでは重症の見分け方と、とりあえずの応急処置をお話しましょう。

お酒を飲んで血液中のアルコール濃度が0.04%になるとさわやかな気分となり、

0.1%になると脈が早くなり、
0.15%でふらつきはじめ、
0.3%だとまともに歩けなくなり、
0.4%になると泥酔して起き上がれず、
0.4%以上になると呼吸マヒとなり死亡します。

とくに大学などでの新入生歓迎コンパが危険で、ふだん飲んだことのない新入生が先輩におだてられ、おどかされてつい深酒をしてしまいます。

このくらい飲めないで男といえるかとか、オレの盃がうけられないのかとおどかしますが、酒に強い弱いは先天的に決まっているものであり、ましてや飲酒の経験の乏しい若者にとっては酒の無理強いは苦痛であるばかりでなく、死を招くことすらあるのです。

毎年、このために数人が死亡しています。

飲みすぎますと、脳がやられ、意識がおかしくなり、ついには呼吸が止まります。
まず意識があるかどうかをみます。

呼べば答え、話をするのならよいのですが、呼んでも答えが返ってこない、手足が冷たい、呼吸も不規則だというのなら、すぐ入院が必要です。

そこまでいかなくても、何となく気分がおかしいというときは、とにかく安静にして寝かせることです。

そしてアルコールがいけないのですから、吐き気があったら吐かせ、胃の中からアルコールを全部吐き出させます。

病院では胃洗浄をすることもあります。

吐くときは、もうろうとしていてのどにつまらせないように、顔を横に向けるかうつ伏せにします。
ネクタイをはずし、衣服をゆるやかにしてやると少し楽になります。

このようなことで回復し、歩いて帰れるようになったらよいのですが、そうでなければ誰かがつき添い、悪化しないかどうかをよく見ておかなくてはなりません。

脈をみて強く打っているようならよいのですが、弱かったり、呼吸も苦しそうであれば病院に早めに連れていくことです。

あれは酔っぱらっているのだから放っておけ、などと軽く考えないようにして下さい。

顔が赤くて元気のよい酔っぱらいは、うるさいだけで命に別条はありませんが、静かな酔っぱらい、顔が青くなってぐったりして、冷や汗の出ている酔っぱらいは危険です。

たまに、駅のベンチのあたりで長々とのびている酔っぱらいをみかけますと、心配になってそっと脈をとってみることがあります。

酔っぱらいというのは、どうも世間の同情がなく、じゃけんに扱われることがありますが、注意したいものです。
単なる酔っぱらいと思っていたら、実は脳出血で倒れていた、心臓の発作だったということもなきにしもあらずです。

悪気が無くてもイッキ飲みが罪になる事がある

嫌がる相手にイッキ飲みをさせて酔いつぶしたら、刑法に問われることがあります。

無理やり飲ませたら強要罪。
最初から酔いつぶすことが目的なら傷害罪。
酔いつぶれた仲間を放っておいたら保護責任者遺棄罪。
無茶な飲み方をさせ、急性アルコール中毒になれば過失傷害罪。
死亡すれば過失致死非。
周りでイッキコールした人も傷害現場助勢罪。

に問われる恐れがあります。

飲まされて被害を受けた側か、裁判で損害賠償を請求する動きが目立っています。
飲ませる側の責任は重大です。

体内に入ったアルコールは、血管を通じて脳に運ばれ、脳をゆっくりと麻輝させていきます。

しかしイッキ飲みをすると、そのときは平気でも、解毒作用が追いつかないため、しばらくして血中アルコール濃度が急上昇し、一気に泥酔状態になります。

いつのまにか致死量を越えてしまい、呼吸困難や急性循環不全で死亡する例が後をたちません。

急性のアルコール中毒の症状

急性のアルコール中毒では、いわゆる酔っぱらったような状態になります。

血中濃度が100ミリリットル当たり50~100ミリグラムだとほろ酔いでよい気持ちになりますが、血中濃度がどんどん増えるにしたがって酔いも深くなり、それが400ミリグラムを越えると呼吸中枢がマヒして死亡することがあります。

新聞によく出る一気飲みで飲みすぎて一晩で死んでしまったというのはこのためです。

次に、大量のアルコールを長期に飲んでいて急にやめた場合の禁断症状はすさまじいものがあります。

手、がふるえ、てんかん発作を何度ちくり返し、壁に虫がはっているなどという幻覚におそわれ苦しみもだえます。

フルサコフ精神病といわれるものも、アルコール性のもので、記憶がなくなるのですが、その間のことを平気で自分でつくり話をしてごまかし、ケロリとしているというものです。

その他にもアルコールによる精神病・神経疾患にはさまざまなものがあります。

アルコール依存症の症状

昔はアルコール中毒(アル中)といっていよしたが、いまはアルコール依存症とよばれるようになりました。
いまのアルコール中毒という用語はアルコールという薬物による中毒作用そのものをいい、子どもが間違ってお酒を飲んだようなことをさします。

アルコール依存症というのは、アルコールが悪いということは十分知りながら、なおやめられない、コントロールすることができない、アルコールをのんでまたいい気持ちになりたいと思う、更にやめると精神的にイライラしたり、不安になったりする

身体的にもおかしくなる、禁断症状が出てくるのでやめられないという状態をいいます。

こういうアルコール依存症は早く発見し、専門の医者と相談して、本人に治そうとする自覚を持たせるようにし、集団精神療法など効果的な方法で治療することになります。

それと同時になぜ本人が酒におぼれるようになったのか、その原因をさぐりそれを取り除くようにはかることも必要になってくるでしょう。

プロフィール


サイト管理人:藤田 正
某病院につとめる中年男性。
みんなで楽しくお酒をのむことが大好きです。

お酒にまつわるちょっと怖い話や、
安全なお酒の飲みかたを紹介させていただきますので、
ビールを片手に楽しく読んでいただけたらと思います。