塩辛をつまみに一杯となると、日本酒党にはこたえられないでしょう。
塩辛いつまみは日本酒によく合うようです。
お酒のつまみに塩辛を味わう程度なら別に問題はないでしょう。
塩分そのものが直接肝臓に害になるということはありません。
しかし、医学的にみると食塩のとりすぎ怯局血圧、心臓病、腎臓病などを招きからだに悪影響をもたらします。
それから肝臓も、肝硬変まで症状が進んでいる人にはよくありません。
とくに肝硬変でムクミのある人が塩分をとりすぎると、とたんに水がたまってしまいます。
ですから肝臓がかなり悪くなっている人は塩分を制限しなければなりません。
健康な人なら、塩辛をちょっとつまむぐらいで肝臓が悪くなることはありません。
ただし、つまみが塩辛だけでオシマイ、というのは困ります。
こういう飲み方をつづけていると栄養失調になってしまいます。
酒飲みには栄養失調が非常に多い。
これは金持ちや社会的地位に関係がない。
栄養失調というと終戦直後の食糧難時代の代名詞のように思われがちですが、いまはモノがあっても食べないために栄養失調になっているのです。
酒飲みはいくら目の前に山海の御馳走、があってもなかなか食べようとはしません。
ほんの一口つまむくらいです。
これでは栄養失調になってしまいます。
統計上からみても、こういう飲み方は肝障害を起こしやすいし、肝硬変への近道です。
お酒を飲むときに、あまりつまみを食べたくないという人は、あとで必ずとり返すようにしてください。
ところが現実には、飲んだすぐあとに栄養のあるものを食べようとしても無理ですから、翌日食べるようにしたらよいでしょう。
その日はお酒を飲かのを一日休んで″栄養補給日″にしたらどうでしょうか。そうすれば肝障害を十分に防ぐことができます。
ウイスキーのつまみにチョコレートはどうですか。
悪くない組み合わせです。
なぜなら、チョコレートには果糖が含まれていて、それが肝臓がアルコールを解毒するのを助けるからです。
おかしな話ですが、甘党と辛党がいっしょになるのです。
よく二日酔いには柿やミカンを食べるとよいといわれますが、これも果物に含まれている果糖の働きによるものです。
果糖はアルコールの代謝を助けるので、チョつレートをつまみに飲むと悪酔いしないということになります。